COLUMN31：本と赤いバラを送るサン・ジョルディの日

賑やかな本のお祭り

イベントの期間中、街は野外の巨大な書店と花屋へと姿を変えます。
通りは本とバラで溢れかえり、愛する人にだけでなく、家族や友達への贈り物を探し回る人たちが行き交う、大変な賑わいのお祭りです。
また、街中のいたるところで最新の出版物が並べられた屋台を見かけることができ、著名な作家たちによる本のサイン会が行われます。
本好きの方にはたまらないイベントですね。
日本でも愛知県名古屋市ではサン・ジョルディフェスティバル名古屋として、スペインのような野外の本市場が開催されています。

サン・ジョルディの伝説

昔、カタルーニャ地方では、恐ろしいドラゴンの怒りを鎮めるために生け贄の娘を捧げていました。
王様の娘が生け贄になるちょうどその時、現れた騎士がドラゴンを一突きで仕留め、見事お姫様を救い出しました。
その騎士こそが、サン・ジョルディでした。ドラゴンの心臓からは血が流れ、美しいバラが咲き乱れた。という伝説があります。
それ以来カタルーニャの人々は、この日をサン・ジョルディの祝祭日とし、愛する人にバラの花を贈って祝うようになったのです。

本をプレゼントする由来

1995年ユネスコ総会において、4月23日は「世界 本の日」と宣言されました。本の良さを再認識し、親近感を育むことを目的としています。
またこの日は『ドン・キホーテ』の作者セルバンテスの命日であり、さらにシェイクスピアの伝説上の誕生日とされている為、カタルーニャ地方の本屋が本を贈ろうというプロモーションをしたことが始まりです。
既に伝統的な祝祭日として祝われていたサン・ジョルディの日と合わせて、男性は本を受け取り、女性はバラを受け取る恋人同士が贈り物を交換する習慣となり、近年は男女関係なく本とバラの両方を贈ることが増えています。

4月23日は赤いバラと本を用意し、ロマンティックなサン・ジョルディの日をお楽しみください。
ゆっくりと本の世界を探求する上質な時。
Passage de SINCOLではスイートな空間を彩る多彩なアイテムをご用意しています。