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COLUMN16:マスタードを使いこなして料理をグレードアップ

  1. COLUMN16:マスタードを使いこなして料理をグレードアップ

PASSAGE de SINCOLをご覧いただきありがとうございます。
爽やかな辛みで料理を引き締めるマスタード。
ヨーロッパでは料理に添えるだけでなく、ソースや煮込みの調味料として用いられます。
知ると奥深いマスタードの種類や料理について、ご紹介します。

マスタードの材料と製法

マスタードの原材料はカラシ菜から採取した種です。
春に日本の食卓に乗る菜の花と同じアブラナ科なので、カラシ菜の畑の花の季節は一面が鮮やかな黄色に。
同じカラシ菜でも、和からしに用いるオリエンタル種は辛みが強く、
マスタードに用いるイエロー種やブラウン種はそれに比べて穏やかな辛みです。

和からしはカラシ菜の種を粉にしたものを水だけで練って作られますが、
マスタードは種の粒や粉にビネガー、砂糖、ワイン、ハーブなどの材料が加えられることで、
辛みだけでない豊かな風味が加わります。
ホットドックに添えるイエローマスタードは、カレーに入れるのと同じターメリックで色鮮やかに着色したもの。
甘みのあるハニーマスタードは、その名のとおりハチミツを加えて辛さを和らげたものです。

種のかたちを残した粒マスタード

マスタードの種をそのまま加えたものが粒マスタードです。
その中にも大きく分けると、軽く粒をつぶして混ぜ合わせたものと、ホールのまま加えたものがあります。
最近は日本でも出回るようになったタスマニア産の粒マスタードは、
かなり大粒の種をそのまま使っているので、プチプチした粒がはじける食感も楽しめるほど。
そのまま何かにつけていただくのはもちろん、粒を活かしてドレッシングやソースに使うのもおすすめ。
寒い時期においしいクリーム煮に加えれば、マスタードの上品な辛みが、
こってりとしたクリームの味を引き締めます。

色とりどりのマスタード

一方で、種を粉にしてからほかの材料と合わせて作るマスタードもあります。
ディジョンマスタードは、フランスのディジョン地方で13世紀から作られている伝統的な調味料。
カラシ菜の種の粉末に、ディジョンマスタードと名乗るには、
ヴェルジュと呼ばれるブドウ汁と塩や砂糖などの調味料を加える独自の製法が厳密に決められています。

加える材料のバラエティが豊富なのもマスタードの面白さ。
残念ながら、まだ日本ではあまり見かけられませんが、
黄色だけでなく、緑、ピンク、赤など色とりどりのマスタードがあります。
緑のマスタードはバジルやエストラゴンなどのハーブを加えたもの。
サンドイッチに使うと、マスタードの辛みとともにハーブの香りが楽しめます。
ピンクは果物のカシスを使ったマスタード。
甘い酸味は肉料理の付け合わせやソースにぴったりです。
赤は赤ワインに使うブドウを使用した香り高いマスタード。
オリーブオイルを加えるだけで、鮮やかな色を活かしたドレッシングができあがります。

新しい調味料を取り入れると、料理のレパートリーが広がります。
PASSAGE de SINCOLの扉を開けてインテリアのアイテムを探すように、輸入食材店を見かけたら、
ぜひマスタードの棚を覗いてみてください。
まだ食べたことのない種類を見つけられるかもしれません。

ブログを最後までご覧いただきありがとうございます。
これからも日々の生活のエッセンスとなるような内容を掲載してまいります。
皆様にとって来年も良い年になりますように。

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